2023年6月にカナダに来て、英語を勉強し始めて1年がたちました。勉強開始前に受けたTOEICではスコア365だったのですが、2024年6月に受けたTOEICではスコア635が取れました。30代に入って10年以上ぶりの英語学習で、正直失敗したなと思うこともたくさんあるので振り返ってみます。
この記事は1年前の自分にアドバイスするつもりで書きます。自分と同じように10年以上ぶりに英語を勉強する人や、初学者の方の参考になればと思っています。
ざっくり言いたいこととしては
- 自分の英語レベルを知ろう
- 自分の英語レベルや性格に合わせた学習をしよう
の2点です。
勉強を開始した時の状況
夫の帯同という形で32歳でカナダに移住したものの、英語の勉強を最後にしたのは大学受験のときでその後10年以上ほとんど勉強していませんでした。2018年になんとなく受けたTOEICはスコア365でした。
大学受験のときの英語は得意でも苦手でもなく7科目あるうちのひとつ、くらいの位置づけ。その受験のときでさえも単語帳1周できたことはなく、過去問説いて雰囲気で乗り切った感じ。文法知識だけはあって、センター試験は150点くらいだったと思います。
初手でオンライン英会話をやって挫折
そんな感じでカナダに来て、「毎日オンライン英会話やってたら1年後には話せるようになるやろ!」と軽い気持ちで英会話を始めたものの、最初の何気ない自己紹介からつまづきました。
私「はじめまして!実は1か月前からカナダに住んでるんだ」
先生「いいね!もう慣れた?」
このとき先生がadapt(順応する・慣れる)という基礎的な単語を使ったのですが、それすらわからず言い換えてもらったり辞書で調べたりしてたら10分くらい時間が過ぎてる……みたいなことばかり。この調子で3ヶ月ほど続けたものの、25分のレッスン中、5分は発話するけど5分は沈黙、そして残りの15分は先生が話してる(何言ってるかはわからない)というパターンになり、前に進んでいる実感が一切ありませんでした。
また性格的な問題として、人と話すのにものすごくエネルギーを使うし、そもそも母語でも話すのが苦手…というのもあり、オンライン英会話をしていた3ヶ月はかなり精神的に消耗していました。オンライン英会話の予約をしている日はソワソワして仕事や勉強に身が入らず、これを続けるのは無理だ!と思いやめました。
その後、「今どれくらいの習得度で、どれくらいを目指すといいのか」がわからないままあれこれ手を出しました。英語学習系アプリを色々試したり、英語学習系YouTuberの勉強法を試したり、CELPIP(難しめのテスト)の教材を読んだり、英語日記を書いたり……手当たり次第にやっていたら勉強開始から8ヶ月がたっていました……。この時点で2024年2月です。
何からどの順番に勉強するか
そんな中、勉強の進め方の指針がまとまったものがないかと思ってに読んだのが書籍『英語上達完全マップ』でした。2005年出版なのですこし古い本ですが、この本に出会わなければ未だに迷走していたかもしれません。ここにきてようやく英語学習の進め方について俯瞰して考えられるようになった気がします。書籍内で『英会話が効果的になるのは中級者レベルから』とあって、「英会話が効果を感じられなかったのはこのためか!」とかなり腑に落ちました。
私は本を読みましたが、webでも読めます。
ちなみに紹介されている具体的な学習方法自体はやや古く(カセットテープとか出てくる)、あまりにもトレーニング的すぎる気はします。合わない人には全く合わない気がする。それでも書籍内で推奨されている「音読」「瞬間英作文」をやり始めて、なぜかはわからないけど保育園から毎月もらう英語のお便りが前より読めるようになってる!という感じにはなりました。
自分のレベルを測る
今振り返ってみると初手でいきなり中級者向けのオンライン英会話をしていたわけなのですが、じゃあ中級者とは具体的にはどれくらいなのか?を知るために国際規格「CEFR」を参考にしました。B1というのが中級者のようです。また、CEFRは直接測れないので語学検定のスコアを参照します。
B1を目指そう、ということで具体的にはTOEICのスコア600を取ることを目下の目標にしました。
TOEICについて
TOEICというと「日本人が熱心にやってるけど世界では通じないやつ」みたいなイメージがあり、私自身もTOEIC対策が目的になってはいけない!と最初は忌避していたのですが、初級者(A2)から中級者(B1)の過程で、自分のレベル感を客観的に知るためのツールとしては優れているなと今は思っています。『英語上達完全マップ』でもTOEICについて解説されています。
私の英語学習の目標としては「子どもの保育園・学校の保護者や先生と話したい」「英語の本を読みたい」で、この2つは到達に年単位かかりそうで途方もなかったのですが、数ヶ月で達成でそうな身近な目標があるというのはモチベーションにもなりました。
ネットでざっくり調べた情報によるとTOEICのスコアを100上げるには200時間ほど必要とのこと。つまり私がA2(TOEIC365)からB1(TOEIC600)になるには単純計算で数百時間は必要なんだな〜とスコープを把握できたのも良かった。
あと、ChatGPTに洋書の難易度を聞くときに「〇〇という本を日本人が英語で読むにはtoeicのreadingスコア何点くらい必要ですか?」みたいに聞けるのがかなり便利。
いろいろやってみて:自分のレベル感や性格ですべきことは違う
英語学習系YouTuberや個人ブログなどを読んで「英語は大学受験が最後で〜」「英語力ゼロから〜」という方を真似したりしていましたが、今思えばレベルに合っていない勉強法もあった気がしています。同じ「英語は大学受験が最後」でも、どれだけ熱心に取り組んでいたかやブランクで全然話変わってくる……。主観的なレベル感より検定などの客観的な指標を用いたほうがより正確だなと感じました。
あと下手に大学受験を経験してたために「さすがに初歩から勉強しなくていいだろう…」と基礎をおこたっていたのですが、これが本当に良くなかったと思います。10年やってないと中学校の英文法でさえ本当に驚くほど覚えていない!!!!!
それから性格によっても向いている勉強方法は変わってくると思います。もし人と話すことで元気が出たりモチベーションが湧くタイプなのであれば初手で英会話でも続けられたかもしれません。私にはあっていた勉強方法も、苦痛だと感じる人はいるでしょう。英語学習は長丁場になるからこそ、続けやすいものを選ぶのも大事だなと思いました。
というわけでListeningとReadingが中級者くらいになったので、当初挫折したSpeakingの練習を始めてみようと思います。引き続きTOEICも受けて、CEFR B2レベルである750〜800くらいを目指したいなと思っています。(TOEICに特化した勉強はせず、あくまでインプット能力の指標として)
おまけ:この1年のタイムライン(という名の迷走っぷり)
- 2023年6月〜10月 オンライン英会話、アプリ色々(ELSA、speak、drops...)
- 11月 オンライン英会話やめて単語帳DUO、アプリ(ELSA)
- 12月 なぜかCELPIPの勉強を始める
- 2024年2月 CASECという簡易テストでTOEIC換算415と出て焦り、『英語上達完全マップ』を読む
- 2月末 音読、瞬間英作文を始める、英語力が上がるのを実感
- 3月 音読・瞬間英作文やりながら語彙制限本で読書開始
- 3月末 メンタル崩して中断
- 4月〜5月 英語の読書したり英語ドラマや英語話者のYouTubeを見始める
- 6月上旬 TOEIC受験